公益社団法人 岩手県公共嘱託登記土地家屋調査士協会 ロゴ

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登記基準点

登記基準点の閲覧

日本土地家屋調査士会連合会のデータセンターにアクセスすることで、認定登記基準点の情報を閲覧することができます。
また、当協会が整備した登記基準点について情報提供を希望する場合は当協会へお問い合わせ下さい。

登記基準点整備事業

登記基準点とは土地の筆界を特定するための登記測量の基準点です

 土地の筆界を地球規模で観測し、1cm程度の精度で測量することができます。一度確定した筆界は境界杭が亡失しても、1cm程度の精度で復元することができます。

登記基準点は公益目的のために調査士協会が設置しました

 平成14年に協会社員の専門的な技術と知識を結集してGPS測量により、電子基準点のみを既知点として、岩手県内に73点の登記基準点を設置しました。精度は水平位置で平均1.3cm、標高で平均1.6cmです。設置した基準点は岩手県内の各市町村に寄贈しました。平成15年からは5kmに1点の配点密度で1級登記基準点を設置しています。その後の業務発生ごとに設置した登記基準点は、令和5年6月時点において、2級、3級登記基準点を含め8759点に及びました。うち、日本土地家屋調査士会連合会の認定を受けた1級登記基準点561点、2級登記基準点133点を『認定登記基準点』として公開及び運用しております。

登記基準点の与点は電子基準点

 国土地理院では、地震・火山等の調査研究のための地殻変動監視及び各種測量の基準点として利用するために、全国に約1200点の電子基準点を設置しています。このうち岩手県内には30km~40kmの配点密度で34点設置されています。

地震による地殻変動への対応

 平成23年3月11日に発生した東北地方太平沖地震では大きな地殻変動が起き、国土地理院の公表によると、震源地に近い電子基準点「牡鹿」にて東南東に約5.3m移動、約1.2m沈下したと発表しています。当協会では地殻変動の影響を受け移動した、0級、1級登記基準点を全て改測する「1級登記基準点改測事業」を実施しました。
「1級登記基準点改測事業」では、平成14年より設置してきた登記基準点、1級登記基準点を併せた560点について、岩手県内を25地区に分け、電子基準点のみを既知点として、平成23年11月から平成24年3月にかけて改測事業を実施しました。平成24年4月1日から測地成果2011として当協会ホームページ公開しています。

「1級登記基準点改測事業」は、復興に向けた取組におけるボランティア・NPO・公益法人等との連携事例として、【復興庁】のホームページに掲載して頂きましたので、ご紹介します。

【復興庁】のホームページはこちら

登記基準点使用のメリットは高度な境界復元性、予防司法

 登記基準点を使用することで高精度な登記測量をすることができ、土地の境界争いを未然に防止することができます。設置する登記基準点は基準点委員が配点計画を確認し、精度の維持と重複測量を避け、測量コストの軽減に努めています。
 また、東北地方太平洋沖地震の影響により、あらゆる座標成果が「地震前」データとなりましたが、登記基準点は、改測によって「地震前」と「地震後」の両データを保持しており、今後の筆界復元や地図修正に大きな役割を果たし得るものです。

登記基準点はサーバー管理・HPで公開中

 基準点委員が観測計画・測量成果を検査し、高精度な登記基準点を設置しています。登記基準点の成果は当協会のサーバーで一括管理し、ホームページで広く国民に公開しています。当協会では公益社団法人として、官民境界・民民境界の確定のために登記基準点を使用していただき、土地の境界の安定に役立ててもらうことを望んでいます。当協会は登記基準点を通して国民の財産を守っていきます。